よくある質問と解決策

京都税理士法人に寄せられるよくある質問をQ&A形式にまとめました。

自社株って何が問題なのですか?

自社株の承継には税負担や遺産分割について問題が起こりやすいです。

中小企業では経営者が自社株の大部分を所有しているケースがほとんどです。
株価が高額になっている会社の場合はさまざまな問題が生じます。

自社株が抱える問題を3点挙げてみます。

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①相続税負担と納税資金の問題
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順調に利益を出してきた会社の株価は高額になり、相続税負担も重くなります。ただ自社株は売却してお金に換える事が困難です。つまり換金性の低いモノに相続税がかかるため、納税資金が不足するケースが生じます。

納税資金を調達するために株式発行会社へ株式を売却するケースも多くみられます。そうなれば事業を承継した相続人は会社にお金が不足している状態で経営をスタートする事になってしまいます。


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②遺産分割問題 ~議決権の分散の問題~
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相続財産は遺言書がない場合は相続人間で遺産分割協議が必要です。

例で見てみましょう。
自社株総額2億円、その他の財産1億円の合計3億を子3人で1/3ずつ相続します。

法定相続分によれば後継者は自社株1億円しか相続できません。つまり自社株の50%しか所有できず、他の相続人が残りの50%を所有してしまう事になり、円滑な会社経営に支障をきたす事になります。また、後継者が自社株2億円を相続した場合は他の2人の相続人の権利が侵される事となり、代わりとなる財産を要求される展開も考えられます。
 
分散してしまった株を買い取るために会社からお金を調達し、株を集める事も考えられますが、これも会社の資金が流出する結果となり今後の経営が不安定になります。


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③会社の後継者の財産が自社株のみになる問題
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後継者が自社株だけを相続する事になり、不動産等の資産を所有する事ができなければ
金融機関や取引先に対する個人保証ができず信用力が大きく低下してしまいます。

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事業を承継し、新たに経営を任せられる後継者は心の負担も大きいものです。
せめてお金の負担は最小限に抑えられるような生前の対策が必要になります。
江後 慎三郎
  • 回答者:江後 慎三郎
  • 質問ID:5
  • 2017年11月24日時点の情報を元に作成されたQ&Aです。
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